土地を購入して工場建設する場合、好きな場所に好きなように建てて良いわけではなく、工場に関わるさまざまな法律を守ることが求められることになります。
ここでは、工場建設を検討する際にまずは知っておきたい3つの法律について、わかりやすくご紹介いたします。
土地の工場建設に関わる法律:都市計画法とはどんなもの?
もし、誰もが好きに家を建てたとしたら、周囲には道路も病院もない住宅地になってしまった...ということが起こるかもしれません。
都市計画法とは、都市の健全な発展と、秩序のある整備を目的として、土地の開発や整備に関するルールを定めた法律のことです。
もっとわかりやすくいうと、バランスの良い住みやすいまちづくりのために決められたルールです。
都市計画法に基づき、計画的にまちづくりを進めるエリアとして都市計画区域というものがあります。
工場建設は、都市計画区域内でなければなりません。
また、この都市計画区域は、住宅・商業・工業などの用途ごとに13の用途地域に分類され、各用途地域によって建てられる建築物が決められています。
このうち工場建設に適している用途地域は、「工業地域」「準工業地域」「工業専用地域」となります。
土地の工場建設に関わる法律:建築基準法とはどんなもの?
建築基準法とは、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低限の基準を定めている法律です。
この法律の基準によって、建築物の安全性が確保されています。
建築基準法に適合しているかどうかは、行政の審査や検査を受ける必要があります。
まず計画の段階で建築確認を受け、その後中間検査、完成後には最終検査を受けます。
なお、建築基準法における工場とは、部品などの製造、加工、仕上げ、仕分け、包装、荷造りなどの作業を一定期間継続しておこなう場所をさし、一般的に考えられる工場よりも広義なものとなります。
土地の工場建設に関わる法律:工場立地法とはどんなもの?
工場立地法とは、一定の規模以上の工場に対して、生産施設、緑地などの面積率を定めた法律です。
この法律では、工場の周辺の環境保全を図りつつ、適正なものとなるようにすることを目的としています。
対象となるのは、製造業およびガス・熱・電気供給業を業種とする、敷地面積9,000㎡以上または建築面積3,000㎡以上の工場で、施設面積・緑地環境について市区町村に届出義務があります。
まとめ
土地に工場建設する際には、都市計画法、建築基準法、工場立地法といったそれぞれの観点で基準を満たしていなければなりません。
また、基準を満たしているかどうかは行政からチェックを受ける必要もあります。
専門的な知識が必要となるため、事前にプロに相談してみるのも良いでしょう。
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