オフィスに必要な電気容量はどのくらい?容量の確認方法は?

オフィスに必要な電気容量はどのくらい?容量の確認方法は?

オフィスで仕事をする方の人数が増えたり、家電が増えたりしたとき、容量不足になる恐れがあります。
電気容量の不足は、業務に大きな影響を与えてしまうので、オフィスを選ぶときに確認しておくことが重要です。
そこで今回は、オフィスに必要な、電気容量について解説します。
オフィスの賃貸借契約を検討している方は、ぜひ参考になさってください。

オフィスにはどのくらいの電気容量が必要?

オフィスにはどのくらいの電気容量が必要?

まずは、オフィスにはどのくらいの電気容量が必要なのか、シミュレーションを交えて解説します。

一般的に必要となる電気容量

一般的なオフィス(従業員5人程度)において、必要となる電気容量は30アンペア~40アンペアです。
つまり、1人当たり6アンペアが必要となります。
従業員の人数が多かったり、使用する家電の数が増えたりした場合、30アンペア~40アンペアでは足りない可能性があるので注意が必要です。

空調設備に必要となる電気容量

エアコンや冷風機といった、空調設備に必要な電気容量は下記のとおりです。

●大きいエアコン:12アンペア
●小さいエアコン:8アンペア


エアコンは大型のものか小型のものかによって、必要となる電気容量が異なります。
どのくらいの大きさのエアコンが設置可能かを、確認しておく必要があります。

照明器具に必要な電気容量

オフィスにおける主な照明器具は、蛍光灯であるのが一般的です。
蛍光灯に必要な電気容量は0.3アンペア~0.4アンペアとなります。
ただし、事務所の広さによって、必要となる照明器具の数や種類は異なります。
広さに応じた照明器具を設置しないと、業務に支障が出る可能性があるので注意が必要です。

オフィス機器に必要な電気容量

オフィス機器に必要な電気容量は、下記のとおりです。

●パソコン(デスクトップパソコン)2アンペア~4アンペア
●パソコン(ノートパソコン)0.5アンペア~1アンペア
●小さいオフィス複合機:10アンペア
●大きいオフィス複合機:20アンペア
●オフィス用のシュレッダー:1.5アンペア~6アンペア


事業の内容や従業員の人数によって、オフィス機器の数は異なることと思います。
そのため、事務所を借りるときは、どのようなオフィス機器がどのくらい必要なのかを考えることがポイントです。

電気容量をシミュレーションしてみよう

使用する家電やオフィス機器を想定して、必要となる電気容量をシミュレーションしてみます。

●大きいエアコン1台:12アンペア
●パソコン(デスクトップパソコン)3台:6アンペア~12アンペア
●照明器具(蛍光灯)3台:0.9アンペア~1.2アンペア
●オフィス用のシュレッダー:1.5アンペア~6アンペア


先述のとおり、一般的なオフィス(従業員5人程度)において、必要となる電気容量は30アンペア~40アンペアです。
上記を合計すると、最大31.2アンペアが必要となります。
そのため、30アンペアのオフィスだと、電気容量が足りない状況になるでしょう。

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オフィスの電気容量が足りない場合の対処法とは?

オフィスの電気容量が足りない場合の対処法とは?

続いて、電気容量が足りないときの対処法について解説します。

契約アンペアを変更する

足りない場合の対処法としてまず挙げられるのが、アンペア数の見直しです。
アンペア数を大きくすることによって、電気容量が足りないといった事態を防ぐことができます。
ただし、契約アンペアの変更には、大掛かりな工事が必要になるのが一般的です。
事務所の所有者や構造、管理会社によっては、工事が認められない可能性があります。
そのため、足りないと感じたときは、まず事務所の管理会社に問い合わせをするのがおすすめです。

空き回路を用いて不足を解消する

空き回路を用いて不足を解消することも、電気容量が足りない場合の対処法の一つです。
使っていないコンセントを使い、ケーブルを配線すれば十分な電気容量を得られるかもしれません。
この方法は小規模オフィスで、従業員の人数が少ない場合に、有効的な手段といえます。
もし空き回路を用いるなら、建物の構造を調べたうえで、配線の方法について考える必要があるでしょう。
事務所の内覧時に、使用する機材をどこに配置するかを考えることも重要です。

移転も視野に入れる

事業の拡大や従業員の増加によって、電気容量が足りない場合は、移転も視野に入れます。
大掛かりな工事をおこなって契約アンペアを変更したり、無理に空き回路を使ったりするより、効率的かもしれません。
「電気容量が足りない=事務所のキャパシティーをオーバーしている」という風にも、捉えることができます。
そのため、電気容量が足りないときは、移転のタイミングの一つといえるでしょう。
オフィスの移転にはお金や手間がかかりますが、業務拡大や作業効率のアップにも役立ちます。

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オフィスの電気容量の確認方法

オフィスの電気容量の確認方法

最後に、オフィスの電気容量の確認方法について解説します。

確認方法1:内覧時にブレーカーをチェックする

確認方法としてまず挙げられるのが、内覧時にブレーカーをチェックすることです。
物件を借りるときは、一般的に内覧をおこないます。
内覧では事務所のなかを確認できるので、事業に適しているか、従業員の人数に合っているかといったことを確認することが可能です。
ブレーカーにはアンペア数が記載されているので、内覧時に確認してみてください。
ちなみに、一般的な事務所で使用されているブレーカーは、分電盤のなかにあるのが特徴です。
単相3線式と呼ばれる配線ブレーカーに、赤・白・黒の3線が接続されています。
100AMPなどと記述があり、これが最大アンペア数を表す数字です。
分電盤は施錠されているのが一般的なので、確認が難しい場合は、オフィスの所有者や管理会社に問い合わせましょう。

確認方法2:管理会社に聞く

管理会社に聞くことも、確認方法の一つです。
契約前の段階では、原則、電力会社から電気代の明細書を受け取ったり使用量を確認したりすることができません。
そのため、内覧前に把握したいときは、管理会社に聞く必要があります。
想定している電気容量より少ない場合、別のオフィスを検討したりアンペア数を変更したりすることになるでしょう。
事業の拡大や従業員の増加を検討している場合は、将来的にどのくらいの容量が必要になるのかを考えることもポイントです。

確認方法3:回路の数もチェックしておく

確認方法として、回路の数をチェックしておくことも挙げられます。
オフィスの場合、ブレーカーが落ちたときに困らないよう、回路が分散されているのが一般的です。
一つひとつの回路が、小さいアンペア数となっているのが基本となります。
そのため、家電やオフィス機器を使う場合は、そのアンペア数を超えないように注意しなければなりません。
事務所を借りるときは、コンセントがどの回路につながっているのかを調査し、使用する家電やオフィス機器を考える必要があります。
また、複合機や暖房器具などの消費電力の大きいものを使う場合、ブレーカーが落ちることを考え、専用の回路を使用することも一つの方法です。

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まとめ

一般的なオフィス(従業員5人程度)において必要となる電気容量は、30アンペア~40アンペアとなります。
容量が足りない場合は、契約アンペアを変更したり空き回路を用いたりすることによって、電気容量を増やすことが可能です。
電気容量の確認方法として、内覧時にブレーカーをチェックすることや管理会社に聞くことなどが挙げられます。

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