出社したくなるオフィスについて!魅力や空間設計の工夫も解説

出社したくなるオフィスについて!魅力や空間設計の工夫も解説

リモートワークが普及する現在、2024年7月時点の国内テレワーク実施率は16.3%にとどまっているものの、あえて出社したくなるようなオフィスづくりが注目を集めています。
社員が自発的に出社したくなる空間は、働きやすさだけでなく、チームの創造力や連携強化にもつながります。
そのためには、快適性やコミュニケーションの促進など、具体的な工夫を取り入れることが重要です。
本記事では、出社意欲を高めるオフィスの魅力や設計のポイントについて詳しくご紹介いたします。

「出社したくなるオフィス」が求められる背景について

「出社したくなるオフィス」が求められる背景について

多くの企業が出社意欲を高めるオフィス整備に注力する背景には、リモート定着による通勤忌避とコミュニケーション低下への懸念がある。

課題

新型感染症を契機に定着したリモート勤務は、通勤負担からの解放と自宅環境の静けさにより業務効率向上を実感した在宅勤務者が78.9%にのぼり、出社は敬遠されがちです。
上司や同僚との対話不足をデメリットに挙げる声も6割を超え、社内コミュニケーション不足が業務の障害になると回答した担当者は86%に達しています。
特に新入社員や若手は先輩との偶発的な交流機会が減り、成長機会が制限される懸念が強まっています。
企業文化が浅いまま入社した世代では、組織のビジョンや価値観が共有されず、帰属意識希薄化が顕在化しています。
こうした状況が長期化すると、人的資本の育成が遅れ、イノベーションの源泉である多様な知見が社内で混じり合わなくなる恐れがあります。
このギャップを埋めるため、企業には自然と足が向くオフィス環境の整備が求められるでしょう。

再認識

オフィスは単なる作業場ではなく、チームビルディングや企業文化醸成を支える「場の力」を持つと再認識されています。
対面で交わされる雑談や目配せはオンラインでは得難く、偶発的な会話が新しい着想や迅速な意思決定を生み出すことで組織の推進力を高める役割を担います。
こうしたリアルな交流は信頼関係の土台となり、組織に帰属する意識を強めるでしょう。
集まることで得られる空気感や非言語情報は共感を誘発し、組織が同じ方向を向くための羅針盤として作用します。

価値

自然光を取り入れた明るい執務エリアや目的に応じて選べるフォーカスブース、交流ラウンジを備えるオフィスはストレスを緩和し、生産性を高めます。
こうした空間は企業の価値観やデザインセンスを示すショーケースでもあり、採用時の訴求力や取引先への信頼感向上にも寄与します。
魅力的な職場環境はSNSを通じて社外へも伝播し、企業ブランドを継続的に強化します。
一方、柔軟な働き方を支援する制度と空間がかみ合うことで、自律的なタイムマネジメントが可能となり、成果主義に基づく評価制度とも親和します。

▼この記事も読まれています
オフィスの賃貸借契約で確認したいインフラは?3種類のインフラを解説

出社したくなるオフィスをつくることによるメリットについて

出社したくなるオフィスをつくることによるメリットについて

次に出社したくなるオフィスをつくることによるメリットについて解説します。

生産性

業務ごとに騒音レベルや照明を調整したゾーニングを施し、席を移動するだけで集中作業から共同作業へとモードを切り替えられる設計は、タスク完了速度を向上させます。
さらに、人感センサーで照度と空調を自動制御し、人間工学に配慮した椅子や昇降デスクを組み合わせれば、長時間でも疲労が蓄積しにくく生産性のピークを維持できます。
こうした環境要因の最適化は集中力の波を平準化し、成果を定量的に高める効果が報告されています。
また、共有ディスプレイやデジタルホワイトボードを活用して遠隔地のメンバーとも同時に情報を共有すれば、ハイブリッドワークで分断されがちな業務フローを一本化できます。

チームに一体感

開放的なラウンジやカウンターテーブルが部署の壁を低くし、コーヒーブレイクの数分で情報共有や相談が完結します。
月1回実施するランチミーティングでは、部門横断プロジェクトの進捗をカジュアルに共有でき、顔の見える関係が育ちます。
活動がガラスパーテーション越しに可視化されることでメンバー同士の相互理解が深まり、自発的な協力が生まれるでしょう。
これらの仕組みが心理的安全性を高め、組織学習を加速させます。
異なる専門性を持つ人材が日常的に雑談できることで、社内に存在する暗黙知が形式知化され、組織学習の速度が高まります。
さらに、感謝を伝え合うカルチャーを促進するフィードバックボードを設置すると、心理的安全性とエンゲージメントが持続するでしょう。

アイデア

ホワイトボード常設のブレインストーミングエリアや壁一面に書き込めるアイデアウォールは、ひらめきを即時に可視化する習慣を根付かせます。
デザイン部門と営業部門が自然に交差する動線を設計すると、多角的な視点が交わり固定観念を打破する提案が生まれます。
さらに、植物やアート作品を随所に配置したバイオフィリックな演出が心に余裕をもたらし、創造的思考を後押しするでしょう。
こうした刺激が日常の中で継続的なイノベーションを促します。
最新のプロトタイピングツールやサンプル展示棚を隣接させれば、思いついたアイデアをすぐ形に移す実験文化が根づきます。
ガラス張りのミーティングルームは議論の過程を視覚的に共有し、失敗を恐れない風土を醸成します。

▼この記事も読まれています
事務所向け火災保険の補償内容は?休業補償や特約についても解説!

出社したくなるオフィスの特徴について

出社したくなるオフィスの特徴について

出社したくなるオフィスの特徴はどういうものなのか下記で詳しく解説します。

ワークスペース

個室ブースや防音電話室に加え、座席を固定しないフリーアドレス制と自然光・観葉植物を活かした内装を組み合わせることで、気分や業務内容に応じて最適な場所を選択できます。
空間を柔らかく区切る可動パーティションはレイアウト変更を容易にし、組織の成長やプロジェクトの変化にも俊敏に対応できます。
結果としてオフィスの利用効率が高まり、空間コストの最適化にもつながるでしょう。
自席以外に立ち作業用カウンターや仮眠ポッドを配置すると、姿勢の切り替えや短い休息が可能となり、健康面のメリットも享受できます。
IoTセンサーが空席情報をリアルタイム表示するシステムを導入すれば、席探しのストレスを軽減できます。

コミュニケーションがとりやすい

仕切りの少ないオープンスペースやカフェコーナーでは短い相談が容易に行え、意思決定の速度が向上します。
月1回の懇親会やライトな勉強会を同じ空間で開催すると、普段接点のない社員同士も交流しやすくなります。
こうした仕組みが対話を常態化させ、部署間コラボレーションの土台を育むでしょう。
小さな成功体験が積み上がり、組織全体のエンゲージメントが向上します。
トピック別に使い分けられるミニブースを点在させることで、周囲を気にせず深い議論に集中できるスペースが確保できます。

企業文化を体現

エントランスにミッションステートメントを掲示し、色鮮やかで遊び心のあるレイアウトや木目調を基調にした落ち着いたゾーンを組み合わせることで、企業の価値観を視覚的に体験できます。
地元産木材やリサイクル素材を用いた家具はサステナビリティへの取り組みを伝え、社員の誇りを高めます。
求職者の83%が魅力的なオフィス環境で志望度が上がると回答しており、ブランド強化につながる重要な要素です。
来訪者にも理念を伝える効果があり、信頼獲得を後押しします。
社史を振り返るミュージアムコーナーや受賞トロフィーの展示も、来訪者と社員に歩んできた道のりを実感させます。

▼この記事も読まれています
オフィスの賃貸借契約で知っておきたい天井高とは?注意点もご紹介!

まとめ

出社したくなるオフィスは、従業員のモチベーション向上や定着率の改善につながり、企業の競争力強化にも寄与します。
リモートワークの浸透により、オフィスに求められる価値や役割が改めて見直されている点にも注目が集まっています。
空間設計と企業文化の融合を図りながら、快適で魅力的な職場環境を整備することが重要です。

SKハウジング㈱の写真

SKハウジング㈱

和歌山県内の事業用不動産に特化した提案を行っており、専門性と親身なサポートを大切にしています。
不動産は地域の未来を築く基盤であるからこそ、誠実な情報提供と丁寧な提案を心がけています。

■強み
・農地転用や開発許可、造成工事までを一貫して対応可能
・地域密着型の対応で多数の相談 / 取引実績あり
・未公開物件の取り扱いあり

■事業
・事業用不動産の売買 / 仲介
・事業用定期借地の提案も可能