消防法とは?オフィスレイアウトを考えるときに意識したいポイントを解説

オフィスの新設や移転、レイアウト変更を検討している方にとって、避けてとおれないのが消防法に関する対応です。
しかし「どのような設備が必要なのか」「レイアウトを自由に変更しても大丈夫なのか」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。
そこで今回は、消防法の概要やオフィスで義務付けられているもの、レイアウトを考えるときのポイントについて解説します。
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消防法とはどのような法律か?

まずは、消防法がどのような法律なのかについて見ていきましょう。
消防法とは?
消防法とは、火災や災害から人命と財産を守るために制定された法律です。
1948年に制定され、以後何度も改正されながら現在にいたっています。
消防法の主な目的は、以下のとおりです。
●火災の予防
●初期消火・避難経路の確保
●被害の最小化
消防法の対象は、すべての建築物です。
したがって、建築物を建てるときには、火災の発生を未然に防ぐための措置や火災発生に備えた設備、火災被害を最小限に食い止める体制の整備などの危機管理が求められます。
消防法に違反したときの罰則
もし消防法に違反したときには、行政処分や刑事罰が科されることがあります。
消防法は、人命や財産の損失を未然に防ぐための重要な法律であり、厳格な取り締まりが必要とされているためです。
たとえば、消防署や自治体からの使用停止命令などに違反したときは、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人に対しては1億円以下の罰金が科されることがあります。
また、消防用設備などの設置命令違反に該当するときの罰則は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金、法人に対しては3,000万円以下の罰金です。
消防用設備の点検・報告義務に違反した場合でも、30万円以下の罰金や拘留、法人に対しては30万円以下の罰金が科されるおそれがあります。
したがって、消防法の対象となるオフィスを管理する方は、法律を遵守した行動を心がけることが大切です。
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消防法によりオフィス内での設置が義務付けられているもの

オフィスにおいては、消防法により、一定の設備や体制の設置・管理が義務付けられています。
ここでは、消防法により、オフィス内での設置が義務付けられているものについて解説します。
消防用設備などの設置義務
まず基本となるのが、火災報知器や消火器、スプリンクラーなど消防用設備の設置です。
これは、建物の規模や用途によって法的に設置基準が定められており、未設置や点検漏れは重大な違反となります。
たとえば、延べ床面積が300平方メートルを超える飲食店では、自動火災報知設備や漏電火災警報器の設置が必須です。
また、消火器についても、適切な本数と配置が求められます。
なお、延べ床面積が300平方メートル以下のオフィスに消火器の設置義務はありませんが、万が一の事態に備えて、消火器を1台以上設置することをおすすめします。
防火管理者の選任と消防計画の作成も義務
一定の規模以上の建物では、防火管理者を選任する必要があります。
防火管理者とは、消防法に基づいて、オフィスの防火管理に関する責任を負う方のことです。
具体的には、映画館や百貨店など不特定多数の方が出入りする特定防火対象物であり、かつ収容人数が30人以上の施設では、防火管理者を選任しなければなりません。
また、学校や工場、作業場などの非特定防火対象物で、かつ収容人数が50人以上の施設でも、防火管理者の選任が求められます。
ただし、防火管理者は、どの従業員でもなれるわけではありません。
防火管理者になるには「甲種防火管理者」および「乙種防火管理者」のいずれかの資格を取得する必要があります。
甲種防火管理者はすべての防火対象物で防火管理者に就任できますが、乙種防火管理者は小規模な防火対象物に限定される点が大きな違いです。
甲種と乙種の資格のどちらが必要になるかは、建物の用途や延べ床面積、収容人数によって異なるため、事前の把握が重要です。
なお、オフィス内で防火管理者を選任したときには、住所地を管轄する消防署に届出書を提出する必要がある点も押さえておきましょう。
解任時にも、届出書の提出が必須です。
くわえて、防火管理者に選任された方には、避難訓練や消火訓練、火災発生時の対応手順などをまとめた消防計画の作成・提出が義務付けられています。
定期点検・報告義務の遵守
設置した消防用設備については、定期的に専門業者による点検が義務付けられています。
点検結果は所轄の消防署へ報告する必要があり、怠ったときには罰則や指導の対象となるため注意しましょう。
特にレイアウト変更や人員の増減があったときには、消防計画や設備の配置も見直しが必要となるため、変更時は速やかに整備・報告することが求められます。
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オフィスレイアウト時に気を付けたい消防法の内容

オフィスのレイアウトを設計するときにも、消防法への適合が求められます。
ここでは、オフィスのレイアウトを考えるときに注意したいポイントについて、解説します。
レイアウトの注意点①パーテーションの高さ
個人ブースや集中できる作業用スペースを確保する目的で、オフィス内をパーテーションで区切るケースがあります。
しかし、天井まで達するようなパーテーションを設置すると、そこはひとつの部屋として見なされてしまう点に注意が必要です。
部屋がひとつ増えると、スプリンクラーや火災報知器などの消防用設備を新たに設置しなければならず、消防署への届出書も提出しなければなりません。
内装工事費用を抑えるうえでパーテーションの活用は有効ですが、そのときは天井との間に空間を設けることを意識しましょう。
レイアウトの注意点②可動式個別ブースの免除規定を意識
オフィスのなかに可動式の個別ブースを設けると、ちょっとした会議やミーティングをおこなうときに便利です。
しかし、消防法では可動式個別ブースは個室として扱われるため、消防用設備の設置が義務付けられる点に注意しましょう。
少しでも費用を抑えたいときには、免除規定が適用される可動式個別ブースを選ぶことがポイントです。
具体的には「床面積が6平方メートル以下」「天井や壁が不燃材料で作られている」可動式個別ブースは消防法の規定が免除され、消防用設備を設置しなくてもよくなります。
レイアウトの注意点③避難経路を確保する
火災発生時に従業員が迅速に避難できるよう、避難経路の確保は消防法の基本的な要件です。
非常口への導線に物を置いたり、狭い通路を塞いだりすると違反の対象になるため注意しましょう。
また、避難経路を示す誘導標識や非常口表示なども必須項目であり、電気が遮断されたときに点灯する非常灯や蓄電池の設置も重要です。
日常の業務では意識しにくい部分だからこそ、定期的なチェックと見直しが求められます。
レイアウトの注意点④一定の廊下の幅を確保する
避難経路の確保に通じる部分ですが、廊下も一定以上の幅を保つ必要があります。
具体的には、廊下の片側にのみ部屋があるケースでは1.2メートル以上、廊下の両側に部屋があるケースでは1.6メートル以上が必要です。
必要な幅を確保できていないと法令違反となるため、注意しましょう。
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まとめ
消防法とは、火災や災害の発生を未然に防いだり、被害を最小限に抑えたりするために定められている法律です。
オフィスにおいても、消化器などの消防用設備の設置や防火管理者の配置、消防計画の作成などが細かく義務付けられています。
また、天井まで達するパーテーションを設置すると、部屋扱いとなって消防用設備の設置が義務付けられるなど、オフィスレイアウトを考えるときにも消防法が関わってくる点に注意が必要です。
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SKハウジング㈱
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