貸工場を利用するなら粉塵に要注意!押さえたい基本・原則・対策を解説

貸工場を利用するなら粉塵に要注意!押さえたい基本・原則・対策を解説

これから貸工場を利用するときは、物件をトラブルなく利用するためのポイントを事前に確認したいところです。
しかし、貸工場を利用するうえで、具体的にどのようなことに気を付ければ良いか、イメージが浮かびにくいところでしょう。
そこで今回は、貸工場を利用するときに押さえたいポイントのひとつとして、粉塵の基本・原則・対策を解説しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。

粉塵とは?貸工場を利用するときの基本

粉塵とは?貸工場を利用するときの基本

貸工場で発生する粉塵とは何か、押さえたい基本は以下のとおりです。

基本のポイント

粉塵とは、物質が粒子状になったもので、工場内で素材を加工したときに発生します。
元の素材に重量があっても、粉塵は軽いため空気中を漂います。
また、入居した貸工場で発生する粉塵は1種類とは限りません。
工場内では扱う素材や加工方法がさまざまで、粒子の大きさが異なる複数の粉塵が発生するおそれがあります。
粉塵は生産物や作業者に悪影響を及ぼすため、貸工場で作業を始める際は注意が必要です。

粉塵の悪影響

工場での生産物に粉塵が付着すると、品質が低下するおそれがあります。
また、人が吸い込んだ場合には健康被害が生じる可能性があるでしょう。
粉塵によって健康被害をもたらす物質としては、アスベストが知られています。
アスベストとは、かつて断熱材として広く使用されていた物質です。
繊維状の形状をしており、加工時に粉塵が発生しやすい傾向があります。
長期間にわたり吸入されると、アスベストの粉塵が肺に蓄積し、人体に深刻な影響を及ぼすことが確認されています。
このため、アスベストの製造や使用は原則として禁止されました。

健康被害の例

アスベストの吸入によって生じる健康被害のひとつに、じん肺があります。
じん肺とは、人体の許容量を超えて粉塵を吸い込み続けた場合に生じる、不可逆的な変化を主体とする疾患です。
発症までに10年以上かかることがあり、症状が徐々に進行する可能性があるため注意が必要です。
また、じん肺には有効な治療法がなく、発症後は症状の悪化を抑える対応が中心となります。
このように、粉塵による健康被害には回復が困難なものもあるため、吸入を防ぐ対策が重要です。
法令による規制もすでに定められているため、貸工場で作業を始める際は事前に確認しておきましょう。

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貸工場における粉塵対策の原則

貸工場における粉塵対策の原則

上記のとおり、入居した貸工場で粉塵が発生すると、さまざまな悪影響が予想されます。
対策にあたっては、3つの原則を押さえることが大切です。
事前に確認したい3つの原則は、以下のとおりです。

発生させない

入居した貸工場で作業をおこなうとき、まずはできるだけ粉じんを発生させないのが原則です。
そもそも粉じんが発生しなければ、生産物の品質低下やスタッフの健康被害などは発生しません。
経営者もスタッフも安心して作業ができるうえ、特別な対策が不要となり、作業効率も向上する可能性があります。
そのため、まずは粉じんを発生させない方法がないか、一度検討しましょう。
ただし、貸工場で何らかの作業をおこなう以上、粉じんの発生が避けられない場合もあります。
この場合は、粉じんによる悪影響を抑える方向で対応するのが原則です。

拡散させない

粉塵による悪影響を抑える原則の一つが、拡散を防ぐことです。
多少の粉塵が発生しても、その場で処理し、広範囲への拡散を防げば悪影響を最小限に抑えられます。
後述するいくつかの対策により、拡散の防止は可能です。
そのため、粉塵の発生が避けられない場合は、まず拡散防止に努めましょう。

吸入しない

粉塵がいくらか発生する場合は、現場の作業者に吸入させない対策を講じることが原則として必要です。
吸入対策が不十分であると、先述の健康被害につながるおそれがあります。
適切な吸入対策を講じれば、現場に作業者がいても健康被害のリスクは低減します。
そのため、粉塵の発生が避けられない場合は、吸入対策に重点を置きましょう。

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貸工場における粉塵対策

貸工場における粉塵対策

貸工場における粉塵対策には、さまざまなものが挙げられます。
トラブルを防ぐために押さえたい主な対策は、以下のとおりです。

粉塵を減らす対策

粉塵を減らしたい場合は、原材料を見直すことが一つの方法です。
加工時に発生する粉塵の量は、使用する原材料によって異なります。
粉塵があまり発生しない原材料であれば、作業時の危険性を低減できます。
発生した粉塵への対策や清掃の手間も軽減できるため、適切な原材料がないか一度検討することが望まれるでしょう。
あわせて、加工方法の工夫も重要なポイントです。
加工方法を見直すことで、原材料を変更せずとも粉塵の発生を抑えられる可能性があります。
そのほかに、粉塵の発生箇所を密閉する方法も有効です。
工作設備の投入口や取出口など、該当箇所にカバーを設ければ、粉塵の飛散を防げます。
これらの対策が成功すれば、粉塵の量が減少し、工場内の安全性が向上します。

拡散を防ぐ対策

粉塵の拡散を防ぐ対策として、まず集塵機の設置が挙げられます。
集塵機は、粉塵を吸い込み拡散を防止する機器です。
適切に活用すれば、粉塵がある程度発生しても、工場内への拡散を防ぐことが可能です。
ただし、集塵機を使用する際は、工場内のレイアウトや機器の処理能力に注意するようにしましょう。
粉塵の発生場所と集塵機の位置が離れていると、十分な効果が得られないおそれがあります。
レイアウトを工夫し、効果的な位置に集塵機を設置しましょう。
機器を適切に設置すれば、粉塵は発生した直後に吸引され、周囲への拡散はほとんど起こりません。
処理能力については、発生する粉塵の量に見合っているかが重要です。
処理能力が不足していると、粉塵を吸引しきれない可能性があります。
あらかじめ粉塵の発生量を把握し、それに対応できる機種を選定しましょう。
そのほかの対策として、作業時の散水が有効です。
研磨作業などを水や油を注ぎながら行うと、粉塵の飛散が抑えられます。
専用の粉塵防止剤をミスト状にして噴射する方法もあります。
また、ミストに用いる素材は、通常の水でも差し支えありません。
水を噴射するだけでも粉塵の拡散は軽減され、夏場には工場内の温度対策にもなります。

吸入を防ぐ対策

粉塵の吸入を防ぐ対策の一つは、空気中のモニタリングです。
発生や拡散を防ぐ対策を講じても、十分な効果が出ているかは目視だけでは確認できません。
そのため、空気中の物質を測定する専用機器を用いて、状況を正確に把握しましょう。
空気の安全性をデータで確認できれば、健康被害などのリスクが低下し、安心につながります。
このほかにも、換気によって工場内の空気を入れ替える方法が有効です。
空気が入れ替わることで、粉塵がある程度発生していても、作業者が吸い込むリスクを下げられます。
ただし、大量の粉塵を屋外に排出すると、近隣住民とのトラブルにつながるおそれがあります。
この点からも、換気は他の対策と併用するのが望ましいと言えるでしょう。

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まとめ

粉塵とは、何かの物質が粒子状になったもので、生産物の品質低下や現場にいる方の健康被害などにつながるため、貸工場の利用時には注意が必要です。
対策にあたっての原則は、まず発生させない点にあり、粉塵をどうしても防ぎきれないなら、拡散や吸入を減らす方向で対応しましょう。
具体的な対策に関しては、原材料や加工方法を見直す、集塵機で吸い込む、専用の機械で空気中をモニタリングするなどが挙げられます。

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